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麻耶 雄嵩 「木製の王子」




「木製の王子」は麻耶 雄嵩(まや ゆたか)が書いたミステリですが、久々に面白かった…というか、かなり邪道~と思わせてくれた作品でした。

麻耶 雄嵩の小説自体が、ミステリなのに舞台が異空間になってたり、ワトソン役がホームズ役の探偵を、いつか殺してやろうと目論んでたり、主人公の少年、烏有(うゆう)が無意識に殺人を犯してたり、変な登場人物が多いのです。

特に彼の処女作にでてくる探偵”メルカトル鮎”の装束はセーラームーンのタキシード仮面そこのけなのに加えて、この作品、シリーズモノにも関わらず、第1作目のタイトルは「メルカトル鮎、最後の事件」で、ラストにはメルカトルは生首になってピアノの上に乗っかってるって…ありえないわ。

…で、「木製の王子」ですが、
ストーリーは、こんな感じ。

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「比叡山の山奥に隠棲する白樫家は、一点に収斂する家系図を持つ”閉じられた一族”その奇矯な屋敷が雪で封印された夜、再び烏有は惨劇を見た。世界的な芸術家・宗尚の義理の娘・晃佳の首が鍵盤の上に置かれていたのだ。関係者全員にあてはまる綿密なアリバイ。冷酷で壮絶な論理だけが真実を照らす」

ここで、
いきなりネタバレします。知りたくない方はご注意を。

* *

真相を言ってしまえば、この家族っていうのは、芸術家の宗尚が自分が所属する宗教団体のメンバーを集めて作った”擬似家族”だったわけですが、たった一人の異分子“魔”の介入によって、完璧な家族図が壊れ、ラストには壮絶なジェノサイドが起こる。その大量殺人の基幹になるのが、この家族の家系図です。


最初に殺されたのが“晃佳”。ここに彼女の弟だと名乗りでてきた、“魔”=“規禎”を加えて、家系図を逆図にすると、姉妹・夫婦の関係は逆転して、“晃佳”と “規禎”は夫婦となります。すると、
家族のほとんどがその血を引くことになるわけです。で、その人々は全員、“魔”と交わり教義に反した罪により、殺されてしまいました。生き残れた“宗伸”はどこかへ逃げていってしまいました。

何で家系図を逆図でみるかとか、何で“規禎”が“魔”なのかとか、この宗教団体の教義のことなどは、私の文章力ではとても長くなりそうで、説明は難しいっ。上の解説でさえ、何だか怪しい。

ただ、よくこんな設定考えるなぁってことと、破綻しそうな設定なのに、破綻してないっていうのは、この作家の才能なのかも。ミステリファンの方の中には、“金返せ!”っていう人もいるかもしれない。でも、私は雰囲気とか、色々と好きですけど。あ、それと作者は阪神ファンのようで、阪神ファンには犯人が誰だか分る仕掛けがしてあるそうですよ。

変わった世界と、本格推理のコラボを味わってみたい人にはオススメします。私は好きですがw
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プロフィール

kazanasi

Author:kazanasi
絵画、小説を中心に観たり読んだり、自作で作ったり。サブカル全般に興味があります。暖かい時期には山登りもします。アナログとデジタルの間を行ったり来たりしてる人間です。


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