腐女子のためのヴァンパイアナイト



銀座のVAMPIRE CAFEで腐女子会をしました。
昨年6月に行った「オペラ座の怪人」に続いてのコンセプトダイナー訪問です。

ヴァンパイア カフェというくらいだから、まず入り口に入ると、ギャアアア…という叫び声がお出迎え。真紅の瞳のクールビューティなメイドさんが”いらっしゃいませ”と応対してくれます。
予約した部屋までは、赤血球柄の絨毯~。

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こういうお店の楽しさは、部屋や料理のネーミングですよね。
私たちの案内された部屋の名は、「漆黒様式の間」
華麗なドラキュラ伯爵の黒の儀式の間です。

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私たちの部屋もいい雰囲気でしたが、別の部屋には棺のテーブルなどがあって、メイドさんの許しを得て、そちらまで見学に行ってしまいました。
トイレの入り口にもトリックアートがあって、イケ面の男性の顔が悪魔に変わったり、ディズニーランドのホーンテッドマンションを思い出してしまいました。

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そして、コースメニューは、「吸血鬼たちの宴コース」です。ここに及んで2時間飲み放題付なんて言いません。(言ってるが…)
一つ一つの料理が、テーマにそった彩りにしてあって、コウモリを形どったイカ墨や、血糊っぽくお皿につけたチョコレートや十字架などが楽しかったです。あと、「血の何とか~」っていう、こったネーミングのカクテル。思わず、「ブラッデイマリーください」っと言ってしまって、メイドさんに苦笑されてしまいましたが。
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この日のデザートの名は、「民衆からの貢物 今宵の生贄季節ムースとアイス十字架仕立て」長っ!

腐女子会といっても、内容はすごく健全でした! アニメ、漫画の話はもちろん、海外話からハードロック、追っかけ?学生の年金まで。

とても楽しかったので、また別の店にも行ってみたいです!

     

本の紹介です。中野京子著「怖い絵」


何も怖いものは描かれていないのに、ぞっとする。または、その歴史的背景を知ると、とても怖い。

名画って奥が深いなとづくづく感じさせてくれる本です。この本はパート2ですが、今はパート3までが刊行されています。その中でも、私が気に入った(気になった)絵をピックアップしてみました

ベックリン「死の島」



不安をはらむ群青色の空の下、海はねばりつくように暗く、波も潮の音も聞こえず、寥寥たる孤独と幻想の世界。
糸杉は死の樹だ。黄泉の国の支配者プルトンに捧げられ、不慮の死を司る女神アルテミスの聖樹でもある。

1艘の小舟が棺を乗せて、暗い島へ進んでゆく。小舟の上の白装束の人は誰なのか ー生者か死者か、または死者の魂を死の島へ誘う死神かー その手がかりを知る術はどこにもない。すべてが鑑賞者の想像にゆだねられているのである。

これは作者のベックリンが、ある未亡人に「夫の喪に服し、夢想するための絵が欲しい」と依頼されて描いた絵で、まさに死者の棺を小舟に乗せて死の島へ運ばんとする情景なのですが、これを依頼主の未亡人が居間に飾って夫の死を夢想していたっていうんですから驚きです。

当時、この絵が大流行して、色々な家の居間や玄関に飾られていたっていうんですから、それも怖い。あのヒットラーも大のお気に入りだったようですが、今だったら、死を暗示させるような絵をリビングルームには飾らないだろうなぁ。

それでも、この絵には、人を魅了する何かがある。あの暗い糸杉の向こうには行きたくはないけれど、月のない夜に海面を照らす得体の知れない光に見入ってしまうのは、私だけではないでしょう?


ブリューゲル「ベツレヘムの嬰児虐殺」



青い空、16世紀ネーデルランドの、ありふれた小村。けれども、のどかに晴れる空とは裏腹に下界は大混乱をきたしている。
これは何を描いたものだろう?
どこを見ても、いくら捜しても分からないのだ。兵士たちの向かう先は動物や袋や壺にすぎない。

けれども、ブリューゲルともあろう画家がこんな意味のない絵を描くだろうか。
謎は古くから解けていた。なぜなら、この絵は発表時から人々の心をとらえ、多くのコピーが出回っていたからだ。この絵は本当に怖い。

この絵のテーマは、「マタイ伝」の中の有名なエピソード。それは、東方の三博士により、「ユダヤの新しい王」の話を聞かされたヘロデ王が、生まれてくるイエスの存在におびえ、ベツレヘム周辺の2歳以下の幼子を皆殺しにすることを命じた惨劇のことである。

要するに、この絵は改ざんされている。
女が膝に抱く袋は真作では嬰児の死体であり、兵士の槍に刺される家畜も実は泣き叫ぶ幼児で、空の色は暗い灰色を青に塗り替え、雪景色を紅に染める血の色は雪の白で塗り固められているのだ。

誰が何のためにこんな改ざんを指示したのかはわかっていない。もしかしたら、人魚姫は王子と幸せになり、フランダースの犬のネロも最後は助かってパトラッシュと仲良く暮らすなどと物語を良い方へ改ざんするディズニーアニメもどきの考えが昔の権力者たちの間にもあったのかもしれない。


ジェラール「レカミエ夫人の肖像」




わぁ、何てキュートで色っぽい。この絵のどこが怖いんだろう。
高級娼婦が下着姿で蠱惑的な眼差しを送っている絵かと思いきや、この女性は富豪の銀行家の夫人である。それに、この姿は下着ではなく、れっきとした正装だったのだ。ただ、夫がいる身でありながら、この絵を恋人に贈ったっていうのが怖いのかと思ったら、18世紀当時はそんなことは当たり前だったらしい。

フランスのファッションは革命後、激変した。それまでの豪勢なロココ趣味(マリー・アントワネットのような)を脱ぎ捨て、一気に古代ギリシャ風のシンブルで露出の多いものに変遷した。けれども、当時の気候は小氷河期と呼ばれる寒冷期で、そうとうな寒さにもかかわらず、このファッションに固執した乙女たちは風邪をひき、インフルエンザや結核で死んでいった。今の北国の女子高校生がミニスカートを我慢してはいてる感じ?いや、もっと寒いだろ…。

また当時は、革命犯罪者の首切り死刑があちこちで余興のように行われ、街に死体が溢れていた時代。人々の死に対する認識も相当、おかしくなっていたと思われる。
こんな何の変哲もない綺麗な女性の絵の背景にそんな事実があるのかと思うと、やはり、この絵も怖い絵といえるのかも。

プロフィール

kazanasi

Author:kazanasi
絵画、小説を中心に観たり読んだり、自作で作ったり。サブカル全般に興味があります。暖かい時期には山登りもします。アナログとデジタルの間を行ったり来たりしてる人間です。


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