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メトロポリタン美術館展


11月17日(土)に上野の東京都美術館にメトロポリタン美術館展を観に行ってきました。
今回はYNにある同館から、絵画、工芸品、陶器、写真などの総計133点が来日していました。

メトロポリタン美術館といえば、はるか昔(笑)、NYへ旅行した時に実際に行ったことがあったのですが、当時はただふらりと見学しただけで、今、思えば凄くもったいない事をしたと思います。せめて、好きな作品の一つや二つは作ってから行けば良かったなぁ。

NYメトロポリタン美術館
通称MET(メット)のメトロポリタン美術館は、現在では絵画・彫刻・写真・工芸品ほか家具・楽器・装飾品など300万点の美術品を所蔵する世界最大級の美術館となっています。特に面白いのが、その入場料が「希望額」となっていて、Wikによれば、”懐事情の苦しそうな美大生だと少々欠けても大目に見てくれたり、いかにも裕福そうな紳士淑女には気前の良さを期待していることが言外にほのめかされたりする”らしいです。何か、いいですね、これ。


……で、話を上野にもどしますと、土曜でもほとんど混んでなくて、ほどよい見学者の数でした。

印象としては、7つのエリアに分類されていて個々の作品は素晴らしかったものの、沢山の展示物が混在していて、見づらかったのが少し残念でした。ここでは、私が特に気にいった数点を紹介します。

まずは絵画から

クロード・ロラン「日の出」

*ロランはフランス、バロック・古典主義絵画(1600年頃)の時代に生き、 大気感が漂い、柔らかな光が差す詩情性豊かな理想的風景描写の画家で下に紹介したプッサンとも親交があったそうです。

ニコラ・プッサン「パクトロス川の源で身を清めるミダス王」

*17世紀フランス古典主義の最大の巨匠
 この絵は、ギリシャ神話がモチーフで、ミダス王が葡萄酒の神ディオニュソスに、迷子になったサテュロスを送り届けてあげたお礼に、ミダス王の手にふれる物すべてを金に変えることができる願いを叶えられたものの、その後、彼が食べるパンまでもが金に変わるようになり、困り果てたミダス王がディオニュソスに助けてくれと泣きついているシーン。その後、ミダス王は川で身を清めるようにと伝えられ、元の体に戻れたそうです。

ジャック・ド・ラ・ジュー(子)「冬の寓意」

*17世紀のフランスの画家
寒々とした画面の中央に座る男の儚げな眼差しと、薄い太陽光、画面全体を覆った灰色の空間が、いかにも冬といった感じの絵でした。この絵の前に展示してあった「フローラ」とは対照的な季節感です。

レンブラント・ファン・レイン「フローラ」



ヘリ・メット・デ・プレス「聖アントニウスの誘惑」

*ネーデルランドの15世紀の画家の作品。
砂漠の中で修行する聖アントニウスの前に次々と現れる幻覚を様子をモチーフにした、とても風変わりな絵画ですが、この主題を描いた作品は多数あります。今回の展覧会の出品ではありませんが、ベルギー王立美術館所蔵のダリ作「聖アントニウスの誘惑」は私が好きな作品の一つです。
 ダリ「聖アントニウスの誘惑」

ポール・ゴーガン「水浴するタヒチの女たち」

*ゴーガンは、19世紀の、フランスのポスト印象派の最も重要かつ独創的な画家の一人。

ピエール・オーギュスト・ルノワール「浜辺の人物」

*フランスの印象派の画家。風景画、花などの静物画もあるが、代表作の多くは人物画で、柔らかな線と後期には豊満な女体などを印象的に描きました。海岸に遊ぶ人々の柔らかなタッチが素敵ですね。

ジャン・フランソワ・ミレー「麦穂の山 秋」

*19世紀、フランス、農民の暮らしや姿を描く「バルビゾン派」の作家。「晩鐘」などで有名。

フィンセント・ファン・ゴッホ「糸杉」

*オランダ出身でポスト印象派(後期印象派)の画家。この絵は、彼が耳を切り落とし、精神を病んで収容されたサン=レミの病院で描いた作品。色彩の厚みや、タッチの迫力には目を見張るものがあるものの空間は不自然に歪み、目眩を覚えそうです。これと同時期に描かれた絵に「星月夜」がありますが、うねる空のタッチに不安感が迸るような作品。糸杉は多くの作品で”死”を象徴するモチーフとして用いられることが多いのですが、この絵もその要素が含まれているのでしょうか。

【参考】どちらにも糸杉が描かれています。特にベックリンの絵の中の糸杉は”死”の象徴

ゴッホ「星月夜」ニューヨーク近代美術館蔵 ベックリン「死の島」ベルリン旧国立美術館所蔵


ウィンスロー・ホーマー「ウッドアイランド灯台」 アメリカ19世紀

*マサチューセッツ州ボストン出身の画家。身辺の生活や自然を描くのを得意としました。波と海を照らす日差しが自然の生と動を印象的に現しています。

こうして展示物を思い起こしていると、あれもこれもと思ってしまうのですが(笑)ここからは、絵画以外の工芸品や装飾品を簡単に紹介します。

「馬形の取っ手」エジプト紀元前1300年頃 「ハイビスカスとオウムの窓」ティファニー20世紀


「一角獣のテーブルカーペット」北ネーデルランド 17世紀


「象嵌による花模様の衣装戸棚」     蛙の分銅 メソポタミア紀元前2000年頃
NY ハーター兄弟社 19世紀 
黒壇風に塗られた桜材。 


「桜の花の容器」日本 白山谷喜太郎19世紀



「凱旋車に乗ったエオスを描いたレカニス」
シュトゥットガルト・グループに帰属 紀元前4世紀 
エオスはギリシャ神話の暁の神




「音楽を奏でる男女の羊飼いのタペストリー」南ネーデルランド 16世紀

*作品上にある文字は漫画の吹き出しのようなものだとか。この時代の絵画にも、こういった表現は沢山あります。内容は”草の上で歌いましょう”のような歌詞らしいです。何か微笑ましいですね。

全133点はとても紹介しきれませんが、帰って思い起こしてみると、けっこう盛り沢山だったなと改めて思います。もう1度行って、じっくり観てみたいような、そんな気持ちにさせてくれる展覧会でした。

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Author:kazanasi
絵画、小説を中心に観たり読んだり、自作で作ったり。サブカル全般に興味があります。暖かい時期には山登りもします。アナログとデジタルの間を行ったり来たりしてる人間です。


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