春日大社~鹿の角切


10月13日に、春日大社に近い奈良公園で行われた鹿の角切を観てきました。
といっても、事前に計画していたわけではなく、たまたま用事で大阪の実家に戻っていた時にTVで観たNHKのニュースで、このイベントが10月のこの3連休だけに行われていることを知り、「そうだ! 奈良に行こう!」と、思い立ったのでした。せっかく、関西に来てるんだもん。近鉄電車に乗ってGO(大阪からはJRでも行けます)
近鉄奈良駅から春日大社までは、徒歩で20~30分ほど。けっこう距離がありますが、奈良公園には野生の鹿が沢山いて、かわいい姿を見せてくれます。


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  木漏れ日の中の小鹿がかわいい。                 鹿せんべいちょうだい。
  でも、近づきすぎると、親鹿が攻撃してくる場合も!


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                                 春日大社の参道。万灯篭の時はこの灯篭に灯りがつきます。

鹿の角切りは、江戸時代初期の寛文11年(1671年)より、今日までおよそ330年あまりに受け継がれてる伝統行事で、発情期をむかえた牡鹿の角により、人が危害を受けたり、鹿がお互いに突き合って死傷するのを防ぐために奈良奉行が当時の管理者である興福寺の許可を得て始めたと伝えられています。

会場近くまで行くと、紅白の幕で仕切られた会場の前に長蛇の列が! このイベントを観ようと、けっこうな人が集まっていました。

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平成25年、7月時点で、奈良公園の鹿の総数は、1,393頭。国が指定した天然記念物なので、とても大事に保護されていますが、死因は交通事故、疾病が多いようです。

角切りに、皆が思う疑問に「角を切られて、鹿は痛くないの?」というのが多いようですが、上図のように10月頃の牡鹿の角は神経が通っていないので痛くないし、血も流れません。ただ、4月頃から8月頃までは、血が通っているので、この頃に切ると多少の痛みは感じるようです。

さて、鹿の角きりですが、30分ほど、並んだ後に、会場に案内されました。サッカーグラウンドを狭くした感じの場所で、階段状になった観覧席から角きりを観ることができます。説明役の方に軽妙なアナウンスとともに、鹿を追う勢子たちが入場。法被姿に手には縄。なかなかのかっこ良さです。


 江戸時代から続くこの伝統行事を支えるのは、この行事の花形ともいえる勢子(せこ)。18名。鹿を捕まえ、神官役が角を切る際に暴れないように押さえる役目などを担う勢子は、奉仕によって支えられているそうです。

 角きりは、勢子が楕円(だえん)型の角切り場に3頭の鹿を追い込み、赤い旗の付いた竹ざおを持って並び、鹿を縁(ふち)に沿って走らせるように誘導。そして、クロスさせた竹の回りに縄をかけた「十字」と呼ばれる捕獲具をシカの角目がけて投げ、縄をかけて鹿の動きを止めると、徐々に縄をたぐり寄せて暴れるシカを押さえて捕らえる流れ。この時にもきちんとフォーメーションが決まっているようで、

「きれいに回そ! きれいに回そ!」
「一列に並ぼ!」

 など、独特の言い回しで掛けられる勇猛な掛け声は印象的でした。

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      一匹の鹿だけを追いこんで、                 綱を角に掛けて捕えた鹿を柱に括りつける
      他の鹿には見えないように幕を引く


 普段は皆それぞれの職業で普通の生活を送っている勢子は、毎年この伝統行事を守っているという誇りとプライドを胸に、鹿を守るために、観衆を楽しませるために、当日にこの場所に集まり心を一つにして角きり場で活躍しています。


    短いですが、動画だと少しは迫力が伝わるかな。
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 鹿を捕えるのは勢子ですが、角を切るのは神官です。春日大社の鹿は神聖な動物なのです。

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                           みごとに2本の角を切ることができました。

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       角を切った後に暴れるので、鹿を解放するにも、気が抜けませんね。


 角切りを観た後に春日大社の方にも参拝してきました。相変わらず、綺麗な社屋です。

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 今回は、たまたま、だったものの、奈良の伝統行事を観ることができて、とてもラッキーでした。勢子には若い人も何人かいて、ベテランの方と一緒に参加されていました。友達が見にきていたようで、「かっこ良かったよ!」の声援に、「俺…今日は、何にもしてなかったから」と、恥ずかしそうに頭をかいていた姿が印象的でした。きっと、何年か後(来年?)には、大活躍しますよ。頑張って。

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Author:kazanasi
絵画、小説を中心に観たり読んだり、自作で作ったり。サブカル全般に興味があります。暖かい時期には山登りもします。アナログとデジタルの間を行ったり来たりしてる人間です。


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