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若冲展に行ってきました



  4/22(金)に上野の東京都美術館で催されている「若冲展」に行ってきました。

                 2016_jakuchu_b.jpg


 奇想の画家として、近年、頓に人気が高まって来た伊藤若冲。その生誕300年を記念して初期から晩年までの代表作約80点を集めた展覧会の開催期間が、4/22~5/24の1ケ月という短い期間なのは残念でなりませんが、私が行った初日は、入館時間が平日の午後4時を過ぎていたにも関わらず、グッズ売り場に時間待ちができる程の大変な盛況ぶりでした。

 伊藤若冲(1716-1800)は、18世紀の京都で活躍した画家です。京・錦小路にあった青物問屋「枡屋」の長男として生まれ、経済的には裕福だったようです。
 「若冲」の号は、禅の師であった相国寺の禅僧・大典顕常から与えられたと推定され、これは『老子』の「大盈若沖」から採られたもので、その意味は「大いに充実しているものは、空っぽのようにみえる」ということだそうです。
 その名の通り、若冲という人物は絵を描くこと以外は、商売にも熱心でなく、芸事もせず、酒も嗜まず、生涯、妻もめとらず、85歳で没するまで精力的に制作を続けました。 けれども、彼の技法は未だ持って謎な部分が多いのです。
 奇想といえば、NHKの「びじゅチューン」というちょっと変わった切り口で美術を紹介する番組で、若冲の代表作と言われる「樹花鳥獣図屏風」が紹介されていました。実は、私、この番組が大好きなんですが。

びじゅチューン「樹花鳥獣図屏風事件」

     

 若冲もびっくりの、びじゅチューン(笑)
 実際の「樹花鳥獣図屏風」の絵は下のような絵です。8万6千個のピースに描かれた絵はタイル画か、はたまたドット画のようで、若冲が生きていた江戸時代には到底見ることができなかったであろう、象や虎や麒麟まで描かれていて、何とも不思議なタッチの作品です。
 けれども、この「鳥獣花木図屏風」には贋作でないにしても、若冲の手がけた作品ではないのではないかという論議も交わされているそうです。(詳しくは下のwikipediaの記事参照)
 
「樹花鳥獣図屏風」の真偽について

 そう言われてみると、この絵は他の若冲の絵と比べると、デザインが平面的で、あまりにタッチが違いすぎるような気がしないでもありません。事の真偽は私のような素人には知る由もありませんが、東京都美術館では、若冲展の入口に向かうロビーにこの絵を電光掲示版のようなスクリーンに投影して来場者が見れるようにしてありました。皆さん、スマホで写真をとったりしていました。

樹花鳥獣図屏風


 前置きが長くなってしまいましたが、今回、催された展覧会は、全体を【画遊人、若冲1】【釈迦三尊像と動植綵絵】【画遊人、若冲2】【米国収集家が愛した若冲】の4つのブースに分け展示がされていました。
 取り分け、若冲が京都・相国寺に寄進した「釈迦三尊像」3幅と「動植綵絵」30幅が東京で一堂に会すのは初めてで、それを目の当たりにした感想は、まさに圧巻! 東京都美術館の展示の仕方が、若冲の絵に観覧者がぐるりと取り巻かれるような設置になっていたので効果抜群。なぜ、こんなに精密で独創的な絵が描けるの? と驚くばかりでした。

その中から印象に残った作品のいくつかを紹介したいと思います。

      「群魚図」    【芍薬群蝶図】    「老松白鳳図」
              「群魚図」               「芍薬群蝶図」                「老松白鳳図」

                         南天雄鶏図
                                   「南天雄鶏図」


 どの作品も彩色やモチーフ共に、素晴らしかったのですが、多くの観覧者が、どんな虫が描かれているのかと興味をそそられ、足を動かせずに見入ってしまうのが、この「池辺群虫図」ではないでしょうか。約60種類もの昆虫や爬虫類が様々な方向を向いて、何だか楽しそう。全体を彩った緑の色がとても美しくて、描かれている虫たちの生き生きした合唱が聞こえてきそうです。

              池辺群虫図
                                  「池辺群虫図」


   下は、上の絵を部分的に切り取った絵です。中央の絵のくるりと回った蔦の上にいるカエルが縮こまったような生物は、種類がよく分からないそうです。一体、何なんでしょうね? それにしても、若冲の絵って究極の細密画かと思えば、パターン化されたデザイン画の要素もあって、本当に謎が多いです。そこが堪らなく魅力的でもあるのですが。

   池辺2 池辺 謎 池辺4



         雪中錦鶏図         桃花小禽図
                  「雪中錦鶏図」                          「桃花小禽図」



        群鶏図    群鶏 拡大
                  「群鶏図」                       ←「群鶏図」部分拡大
 


               この「貝甲図」は、絵本になりそうな感じがします。様々な種類の貝が可愛くもあり美しくもあり。
                 貝甲図,
                                      「貝甲図」


   秋塘群雀図   薔薇小禽図   【紅葉小禽図】
           「秋塘群雀図」              「薔薇小禽図」                「紅葉小禽図」

 展示されていた「動植綵絵」30幅すべてを紹介することはできませんでしたが、これらは若冲が相国寺に寄贈したもので、今は宮内庁が管理しているそうです。しかし、これほどの絵を寄贈されておきながら、当時、相国寺が若冲に与えた返礼は菓子折り一つだったらしいです。相国寺といえば、 室町幕府第三代将軍足利義満によって創建された臨済宗相国寺派の大本山。すべての世俗を捨てて禅宗に深く帰依する宗教人でもあった若冲の信心の証だから、それはそれで、良しといったところだったんでしょうか。


   *「動植綵絵」の他にも今回の展覧会には水墨画や釈迦三尊像、襖絵など、若冲のほとんどの絵画を網羅したような展示がなされていました。本当に充実した内容だったと思います。例えば若冲の絵画に早くから目をつけた米国人の収集家、ジョー・D・プライス氏のコレクションもその一つです。

                            「紫陽花双鶏図」 
       紫陽花双鶏図 プライス         
         テープカット
         若冲展開催のテープカットをするプライス夫妻。
         余談ですが、プライス氏の自宅の浴室の壁には若冲の「「樹花鳥獣図屏風」の絵が描かれているそうです。                           

                こちらは個人蔵の絵。子犬が可愛い!
                百犬図
                                     「百犬図」


              伏見人形図           若冲_菊花図
                    「伏見人形図」                         「菊花図」
    署名に「米斗翁八十五歳画」とあることから、若冲最晩年、               水墨画です
    亡くなる年(寛政十二年)の作品。七人の布袋様の穏やかな笑顔

                      釈迦三尊像 普賢菩薩
                               「釈迦三尊像 普賢菩薩」
                              京都 相国寺に寄進された絵
                             

 
 全部の展示物からすれば、ここに紹介したものは、ほんの一部ですが、この展覧会は、超おススメです。
 若冲グッズも図録から絵ハガキ、Tシャツやファイルフォルダーなど色々とあって、楽しかったです。私は絵ハガキを何枚か買ってきました。

        お土産      おみゃげ
             こんなグッズが沢山あります。お値段は高い!(笑) 絵ハガキがお手頃価格。

 若冲展は、上野、東京都美術館で、4/22~5/24まで開催しています。
 HPはこちら
   ↓
 若冲展

コメント

No title

こんばんは
樹花鳥獣図屏風はます目描きという特異な技法で描かれたそうですね。
色んな動物がおり、絵本にしてもらい眺めていたいです。
鶏もリアルで今にも動きだしそう・・・。

どうもありがとう、楽しめました。

Re: No title

セシリアさま

お久しぶりです。
ブログを楽しんでもらえたみたいで、良かったです。
ます目描きですか。そういう技法があるんですね。若冲って人は色々な新しい試みをした画家のようで、樹花鳥獣図屏風は、ぱっと見した感じは銭湯にあるタイル画(富士山の絵とか)のようで面白かったですよ。
若冲展は前からとても楽しみにしていたのですが、人気ぶりには驚いてしまいました。

今年は10月にゴッホとゴーギャン展があります。そちらにも行ってみたいなと思っています。ブログに書くかもしれませんので、その時にはまた読んで下さいね。
コメント、ありがとうございました。
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kazanasi

Author:kazanasi
絵画、小説を中心に観たり読んだり、自作で作ったり。サブカル全般に興味があります。暖かい時期には山登りもします。アナログとデジタルの間を行ったり来たりしてる人間です。


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