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マウリッツハイス美術館展へ行ってきました


「絵画の宝石箱」とも称えられる、オランダのマリウッツハイス美術館。フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」をはじめ、ルーベンス、ライスダール、ブリューゲルなど、今回はその中からの48点が日本にやってきたというで、上野の東京都美術館に行ってきました。

「真珠の耳飾りの少女」ばかりが大きく宣伝されていましたが、今回の美術館展は、17世紀にオランダを中心に描かれたフランドル絵画の珠玉の作品を集め、会場を6つのテーマに分けての展示がなされていました。
その中でも私の印象に残った作品を挙げてみると、

第1章 美術館の歴史 これはマリウッツハイスの町や何やらだったので飛ばします(笑)

第2章 風景画

ヤーコブ・ファン・ライスダール
「漂白場のあるハールレムの風景」





オランダ屈指の風景画家、ライスダールの風景画。彼の特徴である広い空とそこに広がる雲が壮観でです。パノラマの風景に興味があったライスダールはこの手の作品を沢山残していますが、遠くにそびえる教会とハールレムの特産の麻布の漂白場は当時の産業の様子をみごとに描きあげています。


第3章 歴史画

ヤン・ブリューゲル(父)とヘンドリック・ファン・バーレン
「四季の精から贈り物を受け取るケレスと、それを取り巻く果実の花輪」




色彩も豊かで華やかな彩りの中にも高貴さをたたえた絵でした。ケレスとは豊穣の女神。数多くの画家を出したブリューゲル一家の中でも”花のブリューゲル”とも呼ばれたヤンと神話画の名手バーレンの共同制作による作品です。

ペーテル・パウル・ルーベンス
「聖母被昇天(下絵)」



「光と闇の作家」と呼ばれたルーベンスの作品です。下絵ながら、ほとんど完成形と呼んでもよいくらいの美しい絵でした。亡くなった聖母マリアが天に昇ってゆく姿、その表情は官能的でさえあって、鑑賞者の目をひきつけずにはいられません。また、ルーベンスはこの絵の完成直後に妻をペストで失くし、中央ですこし斜め下を見ている女性の顔を妻の顔に描きかえたそうです。

ルーベンスが描いたこの下絵とは別で1番有名なアントワープ大聖堂の「聖母被昇天」をあの「フランダースの犬」の主人公ネロが毎日眺めていたのです。天使に支えられて天に昇ってゆくマリア様(自分で昇ってゆくわけではないので”被”昇天)をネロは憧憬の想いを抱きながら観ていたのでしょうね。

第4章 肖像画と「トローニー」

ヨハネス・フェルメール
「真珠の耳飾りの少女」




お待たせしました(笑)意味ありげな瞳でこちらを見据える真珠の耳飾りの少女。他の絵も素晴らしいですけれど、この絵の持つオーラはやはり他とは違いました。「天空の欠片」と呼ばれた宝石のラピス・ラズリを砕いて創り出したフェルメールブルーで描かれたバンダナ。それと対照的な暖色のイエロー。色彩の輝きは他を圧巻しています。

私が行った日は金曜日の夕方だったので、比較的、並ばずにこの名画を鑑賞することができたのは、ラッキーでした。

宣伝が大きくなってしまっていますが、「真珠の耳飾りの少女」のモチーフになっているかもしれない絵があることをご存知の方は、会場には少なかったのではないでしょうか。その絵というのは、

グイド・レーニ作といわれている
「ベアトリーチェ・チェンチ」の肖像画です。



ベアトリーチェは、イタリアの貴族の女性。ローマで起こった父親殺しの裁判の主役として知られていますが、この肖像画は死刑になる一日前の表情だといわれています。フェルメールはすべてを諦めたような表情のこの肖像画に触発されて、この絵をモチーフに「真珠の耳飾りの少女」を描きあげたそうなのですが、とても哀しい背景があったのですね。

第5章 静物画

カレル・ファブリティウス
「ごしきひわ」



他の絵とは趣が違った可愛い小鳥の絵でした。
鳥が止まった止まり木は、まるで、こちらへ飛び出してきそうな感じがしました。もしかしたら、トリックアート的な意味合いで描かれた絵かもしれないそうです。

第6章 風俗画

ヤン・ステーン
「恋わずらい」



この絵はユーモラスで何となく好きでした。

医師の服装は時代遅れで、偽医者。少女が罹っているのは身体の病気ではなく、恋の病。偽医者と詐病、そんな皮肉をこめて描かれた作品。

ヤン・ステーン
「親に倣って子も飲もう」



この展覧会で一番大きな絵でした。大酒を飲んで馬鹿騒ぎをする親とその真似をしてタバコをくゆらす子供。これも親が子供の悪い例になってしまうということを戒めた作品。当時の風俗画はこういった訓戒の意味を込めた作品が多かったようです。物欲しげに人間たちを見上げる犬の表情がおもしろいです。上の絵「恋わずらい」に出てくる犬と同じ種類なのかな。


*おまけ

美術館展の宣伝のために女優の武井咲さんが着た「真珠の耳飾りの少女」の衣装



おみやげの「真珠の耳飾りミッフィー」…欲しかった。



上野公園の派出所 デザインがお洒落。さすが、美術館が多い場所の交番!




この美術館展へ行く途中の国立西洋美術館で開催されている「ベルリン国立美術館展」では、別のフェルメール作品「真珠の首飾りを持つ少女」が見れるそうですし、上野の森美術館では「ツタンカーメン展」もやっているそうで、観たいものばかりで困ってしまいます。ああ、誰かタダ券くれないかな(笑)
季節も秋に変わりますし、芸術を鑑賞するにはいい気候になりますよね。










コメント

No title

ふむぅ…
私も見に行きたくなってきましたよ。
ツタンカーメンは見に行きたいです。

No title

マリウッツハイスは9/17までですが、ツタンカーメンは10月までやっていると思います。ねらい目は夕方。今はPM8時くらいまではやってるから。行くなら、そのくらいの時間帯が良いですよ^^)

No title

こんにちは。
私もマウリッツハイス美術館展に行ってきましたので、興味を持って読ませていただきました。
グイド・レーニやヤン・ステーンの作品についても触れておられるのに大変参考になりました。
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」だけでなくいろいろな充実した作品が鑑賞できて行ってよかったと思いました。

私もマウリッツハイス美術館で特に印象に残った作品について、書いてみました。ご感想、ご意見などブログにコメントなどをいただけると大変うれしいです。

No title

こんにちは。desire sanさんも観に行かれたんですね。うん、「真珠の耳飾りの少女」以外にも興味深い作品がいっぱいあって、目の保養になりましたよね。また、ブログの方にもお邪魔させていただきますね。
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kazanasi

Author:kazanasi
絵画、小説を中心に観たり読んだり、自作で作ったり。サブカル全般に興味があります。暖かい時期には山登りもします。アナログとデジタルの間を行ったり来たりしてる人間です。


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