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国立新美術館 『ミュシャ展』と『草間彌生展 わが永遠の魂』(草間彌生展 編)



 カラフルな色、無限に広がる水玉、前衛芸術家を絵に描いたような強烈なキャラ。
 「ミュシャ展」のブログにも書きましたが、国立新美術館で同時に開催されていた「草間彌生展 わが永遠の魂」に5/12(金)行ってきました。
 会期は、2017年2月22日(水)- 5月22日(月)。 会期中の総入場者数は、52万人以上(最終520,320人)を集めた大人気の展覧会です。

yayoi.jpg

 「ミュシャ展」の総入場者数が66万人であったことといい、この2つの展覧会がどれだけ美術ファンを喜ばせたかが、数字の上でも明らかです。私も含め、両方の展覧会を観た人はかなり多いのではないでしょうか。

                                                          やよい
                                                          やよいちゃん人形 (`0`)
                                                          

 まずは草間彌生さんのプロフィールから。

【草間彌生】

 前衛芸術家、小説家。
 1929年 長野県松本市生まれ。幼少より統合失調症が原因の幻覚や幻聴に悩まされており、それらの症状から逃れるために絵を描き始めた。水玉と網目を用いた幻想的な絵画を制作。京都市立美術工芸学校で日本画を学んだ。
 1957年 単身渡米、前衛芸術家としての地位を築く。
 1973年 体調を崩し、活動拠点を東京に移す。
 1993年 ヴェネツィア・ビエンナーレで日本代表として日本館初の個展。
 2001年 朝日賞。2009年文化功労者、「わが永遠の魂」シリーズ制作開始。
 2011年 テート・モダン、ポンピドゥ・センターなど欧米4都市巡回展開始。
 2012年 国内10都市巡回展開始、ルイ・ヴィトンとのコラボレーション・アイテム発売。
 2013年 中南米、アジア巡回展開始。
 2014年 世界で最も人気のあるアーティスト(『アート・ニュースペーパー』紙)。
 2015年 北欧各国での巡回展開始。
 2016年 世界で最も影響力がある100人(『タイム』誌)。2016年文化勲章受章。



今回の展覧会は、5つのブースと展示室以外の展示に分けられていました。

1.21世紀の草間彌生
  連作 「わが永遠の」(I-002~133)

 
 「わが永遠の魂」は、2009年に着手され、現在も描き続けられている大作絵画の連作です。全部で、130点が一挙公開で、全作品が日本初公開となります。
 まず、館内に入ると、草間彌生の画家人生の集大成ともいえるこの作品群に迎えられました。数の多さに圧倒されます。ここは撮影OKでした。


 作品のタイトルには、「私」「星」「夢」「死」「愛」「平和」「戦争」という言葉がよく使われていました。「自殺した私」という作品がいくつもあったのも印象的でした。この作者は、常に破滅や死という意識を持って作品を生み出しているのかなと。

 こちらは、私が撮った写真です(^∇^)
 色彩が鮮やかなので、どの作品も写真映えがしますね。とても派手な色使いなのに、けばけばしくなくて、調和がとれています。

   170502_164536.jpg
                      《明日咲く花》                         


   170502_164554.jpg



                     170502_165439.jpg
                                                  

    170502_165459.jpg

                    170502_164910.jpg


 こちらのサイトに、いつくかの作品の解説が載っています。
        ↓
 わが永遠の魂

 
2.初期作品

 故郷の松本で創作活動。1950年代に描かれた作品は、動植物、人間、天体、都市など、多岐にわたるモティーフをテーマに、東京でも何度か個展を開きました。

   《太陽》1953年 残夢 1949年
          《太陽》1953年             《残夢》1949年                

           初期の作品は、色合いが内臓っぽい。人間の肉体を描きたかったのでしょうか。

3.ニューヨーク時代

 《1957-1973》
 日本での芸術活動に限界を感じた草間は、1957年秋に単身アメリカに渡り、翌年にはニューヨークに居を移します。草間が最初  に高い評価を受けたのは、巨大なカンヴァスを小さな網目状のストロークで埋め尽くした、中心も際限もなく、構成を排除したモノクロームのネット・ペインティングでした。

         NO.AB
                            NO.AB


  ニューヨーク時代    《トラヴェリング・ライフ》
      若かりし時の草間彌生。凛としてて、かっこいい(^_^)         《トラヴェリング・ライフ》

 その後、男根状の突起を家具などにびっしり貼り付けたソフト・スカルプチュア、同一物の集積/反復によるアキュミュレイション、オブジェやイメージによって空間を埋め尽くすエンヴァイラメント(インスタレーション)、ハプニング(パフォーマンス)など、性や食品に対するオブセッション(強迫観念)を主題とした先駆的な作品を矢継ぎ早に発表し、注目を集めます。

          《自己消滅(網強迫シリーズ)》 集積21966年頃
                  《自己消滅(網強迫シリーズ)》 集積2 1966年頃


4.帰国後の作品 1970-2000 ☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
  

  体調を崩し、1973年に帰国した草間は、東京で入院生活を送りながら活動を再開します。絵画や彫刻、インスタレーションにおいては、水玉、ネット、男根状の突起などをモティーフとした色彩豊かな作品を生み出しました。コラージュ、版画、小説や詩といった文学作品など、新しい分野にも挑戦します。
 小説「クリストファー男娼窟」は、野生時代新人文学賞になり、93年のベネチア・ビエンナーレでは日本代表として個展を開きました。
 性と死、無限の宇宙などの普遍的なテーマにもとづくこれら作品は、新しい観客を獲得しました。コラボレーションやタイアップも数多くおこなわれ、草間の作品世界はますます広がりました。


                 《自殺した私》1977年 東京都現代美術館蔵
                            《自殺した私》1977年   

                      かぼちゃ 1999年 
          《かぼちゃ》 1999年
          このデザインは人気ですね!




  DSC_6912.jpg
             奇抜だけど、オシャレ


                                  DSC_6895.jpg
                                                


             《天上よりの啓示》1989年
                          《天上よりの啓示》1989年





 *次の作品は、草間芸術の醍醐味のひとつとも言え、全面鏡貼りの暗闇の中、無数の小さな光がきらめく空間で、鑑賞者自らが作品の一部になるような感覚を体験できます。
 


        生命の輝きに満ちて2011年
                 《無限の鏡の間 生命の輝きに満ちて》2011年》

  鏡と電飾を上手く使った作品で、その中に立った者を永遠に続く世界に誘います。そこは、うっとりと深遠な夢を見ているかのような空間でした。




5.展示室以外の展示


 今回の展覧会では屋外にも、写真をとったり、シールを貼ったり、体験型の展示があり、楽しむことができました。
 
              南瓜 2007年                
                          《南瓜 2007年》



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  《余談》
 南瓜という作品は、今回の展覧会以外にも様々な場所に出現しています。どの場所にあっても存在感があって、草間芸術の強烈な個性を知らしめています。例えば、

    南瓜 瀬戸内海 直島
            《南瓜》 in 瀬戸内海 直島
    直島は、岡山の宇野港からフェリーで20分ほどの猫とアートの島


 *気になって直島を調べてみたら、かなり面白い試みをしている場所でした。アート以外にも、島外の人への移住や就職の世話をしていたり、島ぐるみで島おこし! 島の生活体験などもできるようで、ここは一度、訪れてみたい場所ですね。
   宮之浦港では、草間彌生作の赤いかぼちゃが訪れる人を出迎えてくれるとか。

                     赤かぼちゃ

  これは、『太陽の「赤い光」を宇宙の果てまで探してきて、それは直島の海の中で赤カボチャに変身してしまった』と草間彌生自身が語った作品。草間作品の特徴である水玉のいくつかはくりぬかれており、内部に入ることができる。

     直島の観光サイトはこちら
          ↓
     【直島(なおしま)観光サイト】



                   南瓜 京都祇園
                       《南瓜》 in 京都祇園フォーエバー美術館 2017.6月


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  ちょっと、横道にそれてしまいましたので、展覧会のお話に戻ります。展示室以外の展示には、こんな物もありました。
  始めは真っ白だった部屋に、訪問者が色とりどりの丸いシールを貼りつけるというものでした。そのコンセプトは?


       《オブリタレーションルーム》
       オブスタリーショールーム1
       この真っ白な部屋に観客が水玉のシールを貼ることで、家具も壁も消滅する。
      《オブリタレーションルーム》=自己消滅の部屋と名付けられたこの場所は日が経つにつれて水玉で埋め尽くされ、
       家具や物が溶けあうように感じられるはずだ。



         170502_175340.jpg        170502_175302.jpg

          私が行った時は、カーテンもテーブルも椅子もほとんどがシールに埋まって”消滅”してました。 
          右側の写真の中央少し上、熊の(犬?)顔のように貼ってあるのが私が貼ったシールです。分かるかな?
          


          《オブリタレーションルーム その後》
          オブリタレーションルーム2 
                        色々なモノが消滅!



  *今回の展覧会では、草間彌生さんの作品を直に鑑賞し、その斬新さは、まさに「The・現代美術!」といった感じでした。同時に新国立美術館で開催されていた「ミュシャ展、スラブ叙事詩」が壮大な歴史画だったこともあり、”現代と過去”を描く2人の画家の超大作の数々。この2つの展覧会を並行して見れたのは、とても興味深く、新国立美術館の企画は大成功だったのではないでしょうか。


 最後に東京・六本木の新国立美術館で、52万人を集めて閉会した大規模個展「わが永遠の魂」の開会式で、草間彌生がうたいあげた一節を紹介したいと思います。


   【さあ、闘いは無限だ
   もっと独創的な作品をたくさん作りたい
   その事を考えると眠れない夜が続きます
   創作の思いは未知の神秘への憧れだったのでした
   私は前衛芸術家として宇宙の果てまでも闘いたい
   倒れてしまうまで】



コメント

草間弥生美術館

風梨凜さま

10月1日に「草間弥生美術館」が新宿区に開館することが決まったそうです。
草間弥生記念芸術財団が運営、建畠晢さんが館長を務める。

開館記念展は「創造は孤高の営みだ、愛こそはまさに芸術への近づき」と題し、
最新の大型絵画シリーズ「わが永遠の魂」を中心に来年2月25日まで開催。

Re: 草間弥生美術館

セシリアさま


「草間弥生美術館」開館の情報をありがとうございます!

 しかし、入場は予約制のようです。多分、最初は予約がいっぱいで簡単には見れないかも。
 人気の画家ですものね。
 
 私は、つい最近までは、草間弥生という人は、奇抜なだけで作品もけばけばしい感じで、あまり好きではなかったのですが、
 ミュシャ展と新国立美術館で同時開催だったこともあって、その展覧会を見て、彼女の半生や実際の作品を目にしてからは考えががらりと変わりました。

 けっこう良いかも! これからはあまり見なかった現代美術も見てみようかなと思うきっかけになりました。
Secret

プロフィール

kazanasi

Author:kazanasi
絵画、小説を中心に観たり読んだり、自作で作ったり。サブカル全般に興味があります。暖かい時期には山登りもします。アナログとデジタルの間を行ったり来たりしてる人間です。


【kazanasiの本】




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